とぅっとぅるー♪オタクなのです。
JB23型スズキジムニーの1~4型に採用されるレバー式トランスファーから5型以降に採用された電気式トランスファーへのスワップに関して書き記します。よろしければ最後までお付き合いください。
はじめに
JB23という型式スズキ ジムニーにはとても雑に前期と後期に大別されます(本当は1~9型と細別される)
私の所有するジムニーは2型といって小判グリルの前期型で、トランスファーがレバー式のものが採用されています。
一方、後期型のJB23(確か5型以降)にはスイッチで駆動切り替えが行える、通称:電気式トランスファーが搭載されています。
前者と後者では操作系インターフェースだけでなく、減速比も異なり電気式のモデルの方が変速比が高く大トルクが伝達できます。
電気式トランスファーの利点はまだまだあります。
JB64/74に搭載されるレバー式トランスファーのギアと互換があり、
64/74は新しい上に注目度も高いことから、
・社外品が多い
・発展性がある
・載せ替えに関するハードルも低い
・中古品が安い
こんなことより夢見るプライベーターには嬉しいことでいっぱいです。
それでは次章から載せ替えに入りたいと思います。
部品調達
おなじみのインターネットオークションサイト『ヤフオク』をクローリングします。
私はJB43型ジムニーシエラ 走行10万キロ AT車両から取り外したと記載のある2万円ほどのモノを落札しました。
純正の電気式トランスファーでは、車速をみて4Loに入れたりするようなので、トランスファーコントローラーも調達しました。
こちらはカットハーネス、スイッチ込みで5000円ほど。
中古部品は一期一会なので購入値段等は執筆時のもので参考データとさせてください。
今回はトランスファーマウントもついでに交換することにしました。
みなさんよくやられる、汎用マウントゴムをを使用し高さを変更するというやつです。
純正のマウントゴムは両端がボルトとなっており、ナットで取り付ける構造ですが、地面にヒットした際にネジ山がダメになってしまわないように片側をナットにし、地面との接触の恐れがある側をボルト固定にしました。
載せ替え
ジムニーのトランスファー載せ替えはとても簡単で安全な作業だと思います。
さくっと純正のレバー式トランスファーを降ろします。
・ミッション-トランスファー
・トランスファー-前デフ
・トランスファー-後デフ
上記合計3本のプロペラシャフトを外します。
私はメガネを2本かけて回しましたが、どうしても力がかけづらい場合はスパイダーにマイナス突っ込んで回り止めをしたりしてフランジのボルトを外します。
マウントは3箇所なので、マウントのボルトを外し、斜めに取り出します。
トランスミッションと違って重量は10kgちょい?測っておりませんが持てる重さです。
後期の電気式トランスファー、前期のレバー式トランスファーは外形はほぼ同じでそのまま載ります。
マウントゴム等の交換がある場合は組み替えてさっさと載せてしまします。
レバーが無い分乗せやすいのですが、マウントステーがフレームに引っかかり、斜めにしたり押したり引いたりしないと載せづらいので注意です。
配線作業
レバー式トランスファーから後期の電気式トランスファーへのスワップで一番面倒なのがこの配線作業です。
やり方を順序だてて書くと大変なことになるので、コネクタのピン配列を書きますので、参考にされる方はお使いください。
まずは前期トランスファーコントローラです。
次に後期純正トランスファーコントローラーへの入出力
前期型車両の車速信号/スピードセンサ信号です
それぞれ、名前が同じものに繋ぎました。完璧に動作するはずです。
デュアルカットスイッチって何?ってなりますよね。
2WD→4WDや2WD→4WDへの操作時にインテーク負圧を使ってハブのロック/解除を行いますが、
その際にエアコンをカットオフするためのスイッチだそうです。ハブロック中の5秒間はエアコンが切れます。
前期と後期で名前が変わっていますが、エアコンに行っている配線を繋げてあげれば動作します。
私は操作スイッチをパナソニックのモノを使用しました。
スワップって車検は…?(あくまで個人的な見解です)
スワップに際し、自動車技術総合機構(NALTEC)の改造自動車審査要領に目を通し、このスワップに違反性があるかどうかを確認しました。
改造自動車審査要領の別表第1 改造自動車の届出の必要な範囲 の内容をジ~っと眺めます。
今回の改造に一番近そうな要項は『動力伝達装置』
・「プロペラシャフトの…」→関係ない
・「ドライブシャフトの…」→関係ない
・「駆動軸数…」→関係ない
・「駆動軸への伝達方式…」→関係ない
・「トランスミッションについて、次に掲げる変更を行うもの」→怪しい
・「操作方式の変更(手動-自動)」→AT/MTへの載せ替えではないので関係ない
・「異なるトランスミッション型に変更するもの」→怪しい
・「クラッチ方式の変更」→関係ない
これに記載のあるの文言をそのまま読み取ると、トランスファーや副段変速機という単語は出てこない。
つまりは、記載のない改造なので改造自動車として届け出の必要は無い…でいいのでしょうか。
とはいいますが、副段変速機も通念上はトランスミッションといえる装置の範疇といってもいいとは思います。
異なるトランスミッションの型に変更する改造では改造自動車として届出が必要としっかり記載があります。
ですが、
製造メーカーでの管理上、トランスファーに何らかの型番や型式が付与されて区別されてはいるのだと思います。(もしかしたら品番レベルでしかないのかもしれないですが)
一般的な自動車におけるエンジン型式や、コーションプレートに記載のあるトランスミッション/トランスアクスル型式のように流通している情報とちがって、トランスファーの型式は情報は不明です、型を指定してxx型からzz型へ載せ替えましたと言えるのもではないと思います。
故にこの改造は陸運局への届け出は不要、と判断いたしました。(面倒だし
ただ、型式指定番号、類別区分番号はそれぞれ年式で異なるので、国土交通省への新型車届出に際して減速比や操作インターフェースの違いが何らかの形で登録されているのかもしれません。憶測です。
締め
見た目はちょっと難ありですが、純正と同様に動作する電気式トランスファーの流用ができました。
中身はストックなので変速比がちょっと変わっても違いは分かりませんが、今後ダウンギアかなんかが組めるのでニヤニヤしてしましますね。
たまにしか遊ばないジムニーですが、たまに手を掛けると楽しいのでやめられません。