【BYD ATTO3】 中国製EVに1ヶ月乗ってみた。

お世話になっております。オタクです。

電気自動車を1ヶ月間モニターとして貸出頂くことになりました。
その記録を残します。ぜひご覧ください。

目次

はじめに

読者様

突然電気自動車って何?

筆者

はい。説明します。
BYD社が企画する『eモビリティパートナープログラム』に応募し、見事当選しました。
今をときめく電気自動車を1ヶ月レンタルさせてもらい、モニターとしてあれこれ使ってみるというワケです。

といった感じで普段ポンコツ乗りの私が電気自動車の体験についてあれこれ言ってみます。
ぜひご覧ください。

内装

『フィットネスジム&ミュージック』というインテリアコンセプト。
センターコンソールやインテリアトリムの隆起は鍛え抜かれた筋肉を意識しているそうです。
ダンベルをモチーフにしたシフトレバーや、ギターの弦を思わせるドアトリム、音楽に合わせて光るインテリアライト、様々な部位からこのコンセプトを体現されている。

スクロールできます

エアコンやオーディオ、各種設定を行う大型のディスプレイ。
エアコンは物理ボタンで操作したいと思った。

実際に使ってみると尖ったイメージの内装の割には使い勝手もよく、所有感を掻き立ててくれるような気がします。

ホールド性も高く、パンチングもあり、長時間の運転でもストレスを感じませんでした。
このヘッドレスト部分の出っ張りが割と強めで前首になり、少々気になった。

前後シートのレザーは本革ではなく人工皮革ですが
ソフトな質感でツッパリ感も無くイイ感じ。

このクルマにはPDの電源供給があるので、各種端末への給電もできちゃいます。
macbookの給電もできました。

妻のお気に入りはこのサンルーフ。
いいよね。サンルーフ。オープンカーとは違った良さがあります
私は雨の日にサンルーフに乗っかった雨粒を見るのが好きです。

ちなみにこのディスプレイのOSはAndroidベースでした。
海外サイトを漁っていると改造apkデータを入れてカスタマイズ項目を増やしたりしている人もいました。
まさに家電というか情報端末といった側面もあって、ガジェットオタクには面白いクルマなんじゃないかな
ソフトフェア改造は危険も伴うので推奨しませんし、私もそういうことはしませんよ

外装

龍の目をモチーフにした意匠のヘッドライトと、それに呼応するリアビューでまとまりのあるデザインになっています
SUVたらしく大径タイヤを装着したことや、エッジのあるシルエットで高級感もある。

普段乗るクルマよりも全幅が広く、ピラーも太いのでちょっと運転が怖いな、と思いました。
とはいえ車両周囲全てが見渡せるカメラと、3Dアラウンド表示もあるんで周囲状況の確認は大丈夫。

ちょっとピラー邪魔かな
色々表示方法があります

ドアの開閉感やパネルのチリは国産車同等の完成度を有しています。
ドアを閉めた時の音でおぉ、、、やるねえ、、って顔してしまった。

使用感

筆者

実際にこのATTO3を乗ってみた使用感を長々と書きますので、頑張って読んでください。

乗り味

自動車としての完成度は非常に高く、走る、曲がる、止まるのレベルはメチャクチャ高いです。
バネレートはさほど高くないのですがロールが非常に少なく、
ステアリング入力に対する鼻先の入りがとてもリニアです。
おかげで運転が楽しいです。峠道でも疲れない!

アクセルレスポンスに関しては普通のガソリン車のそれと変わらないのでそういう味付けしているんだろうなあ、と感心しました。
アクセルレスポンスのモードには3つ(ECO,NORMAL,SPORT)とあり、それぞれ起動加速度と全開にした時の出力が異なっているような感じ。

ブレーキの倍力装置や電動パワステにもアシスト量が調整できるようになっており、好みに合ったセッティングでドライブできます。
私はどちらもアシスト量の少ない『SPORT』モードが好みでした。

スカスカのエンジンルーム(モータールーム)
電動ブレーキブースター

あと純正タイヤがコンチネンタル エココンタクト6ですが、めちゃくちゃ静か。クルマの静粛性を際立たせるために頑張ったのかな。

運転支援機能

高速道路ではアダプティブクルーズコントロールとレーンキープアシストをフル活用して走りました!
ただ、前車へ追いついたときの減速、前方がクリアになった際の加速、共に急加速急減速でした・・・

とはいうものの、危険が及ぶほどではないので、活用して楽させてもらいました。(今後のアップデートに期待!)
台風が接近していて天候もかなり悪かったのですが、晴天時での挙動と特に変わりなく機能していました。

インターフェース

エアコン、オーディオ、カーナビ、その他車両設定はセンターにある大きなタブレットで行います。
こちらAndroidベースのOSで動いているようです。

これは巨大なエアコン操作画面

12インチ近くあり、解像度も高く、タッチ感度も申し分ないのですが、
やはりエアコンの操作は物理ボタンで行いたい。一応エアコンの操作に関してはショートカット画面が常にトップにあり、操作は可能なのですが、揺れる車内でその操作は難易度が高いです。

純正でカーナビもあります。
Android互換ナビアプリなのでしょうか、ゼンリンのナビアプリが入っています。
こちらは車速信号がアプリに入っていないような挙動と、方位センサが無いのことより、トンネルに入った時の挙動が微妙でした。

私は山手トンネル大井JCTでぐるぐる回っているうちにとんでもないところまで画面が飛んで行ってしまいました。

また、セルラー通信でマップデータをサーバから都度ダウンロードしているせいか、圏外地域に行くとナビが途中で静かになって案内しなくなります。
せめてローカルにキャッシュして欲しいと思いました。

この辺は今後のアップデートでどうにかなる可能性を秘めていますので、期待しています。

シートアレンジ

6:4分割で倒せるリアシートですが、こちらを全部倒し、ラゲッジルームの底板を1段上に固定するとフラットな荷台空間になります。

180cmの私が寝ると足がはみ出してしまいますが、工夫次第では車中泊も全然可能な車室空間です。

スクロールできます
荷室床板取付位置を変更してフラットになります
荷室床板下収納
床板を低く配置
荷室サイドポケット(両側にあり)
6:4分割シート

運転席・助手席共に電動リクライニング、スライドがあり、運転席のみ電動リフト付きで便利に使わせてもらいました。

電池容量・充電

電池容量は満充電で450km以上走行できるスペックがあります。

お盆の連休では栃木から島根県へ9日間3700km走行する旅行を決行。
その間で充電や航続可能距離に関するストレスや不満は感じませんでした!スゴイ

高速道路で距離を刻むような運転でも、私の場合300km程で膀胱の限界を迎えますので、
トイレ休憩のついでに15~30分の急速充電で再出発、のような旅路でした!
ちなみに95%くらいでスタートして全線高速道路で300km程走り、17%くらいまで減りました。

道の駅で急速充電
CHAdeMOとJ1772規格の充電ポート

急速充電スポットにも出力が20kw~150kw程で幅広く種類があるので、30分/回の急速充電で可能な充電量は充電器の機種に依存します。

急速充電スポットもガソリンスタンド程に普及しているわけでは無いので、充電スポットや充電器出力に関してはある程度の下調べが必要です。

それをストレスに感じる人には元も子も無いですが、私はSAや道の駅に寄るのが好きで長距離走行をしているのでむしろ楽しかったです。

筆者

お盆の交通量が増える時期でしたが、充電器の取り合いや、充電が終わったのに繋ぎっぱなしでトラブル等の場面には遭遇しませんでした。よかった~

車中泊・エアコン

EVでやりたかったことの1つで『エアコン効かせながら車中泊』があります。これが快適すぎて感動しました!
エンジン車の場合、エアコンを回すのにエンジンを掛けっぱなしにする必要があって、マナー的にもルール的にも厳しい場面が多いです。
EVであればエアコンコンプレッサーも電動ですのでほぼ無音でエアコンが稼働できます!

電動コンプレッサとかのユニット

気温28~30℃の熱帯夜で一晩しっかり8時間エアコンを稼働させても電池残量で7~10%程しか減らないので実に快適に走ることができました。革命的です!いいなあ。

終わりに

中国製の自動車と聞いてどう思うかは人それぞれかと思いますが、今の時点で自動車としての評価は高いです。

その評価の高さには、同クラス車両との値段比較があってのものです。
正直、自動車の性能だけを絶対評価するのには私には無理がありますし、仮に評価を行ったとしても好みによって変化する要素が多く定量的な評価は難しいと考えています。

今後、この車両を自家用車として所有するのであれば、長期的なサポートが気になりますね。
壊れる壊れないといった話はもちろん大事ですが、部品が出るとか出ないとか、納期、価格など気になる部分はたくさんあります。

とりあえず、ここまでの完成度の自動車を作って、日本で型式認証を取得してマジで展開しようとしているので、乗り物オタクとしては今後のサポートに期待しています。

大変無責任なことばっかり言いましたが、モニターとしてお借りしたクルマに乗って思ったことを書かせていただきました。
ありがとうございます。

さいごに車両の諸元

車両型式ZAA-SC2EXSQ
定格出力65 kw
全長/全幅/全高/ホイールベース4455/1875/1615/2720
車両重量1750 kg
車両総重量2025 kg
前軸重950 kg
後軸重800 kg
乗車定員5
最小旋回半径5.35 m
交流電力量消費率(WLTCモード)144 Wh/km
一充電走行距離485 km
電動機型式TZ200XSQ
電動機種類交流同期電動機
最大出力 kW(PS)/rpm150(204)/ 5,000-8,000
最大トルク(ネット値) N.m(kgm)/rpm310(31.6)/ 0-4,620
バッテリー種類リチウムイオン電池
バッテリー総電圧390.4 V
バッテリー総電力量58.56 kWh
懸架方式マクファーソンストラット/マルチリンク
タイヤサイズ235/50 R18
ホイールプロファイル18inch 7J PCD114.3 5H +40 ハブ径60.1mm
諸元表

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアして頂いても構いませんにょ。
  • URLをコピーしました!
目次